017665 ランダム
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明日は明日の風が吹く。

明日は明日の風が吹く。

コント/セースルマン

中村:・・・休日は・・・暇だなぁ。
   また寝るか・・・



(ピンポーン)



中村:・・・誰だ? はーい。



(ガチャッ!)



宮崎:(スーツ姿)はっはっは、どうもぉ!

中村:・・・どうも。

宮崎:休日いかがお過ごしかな?

中村:今、少しだけ刺激のある休日になりました

宮崎:私はこういう者だ!

中村:えーと・・・【セースルマン1号】。
   ・・・セー“スル”マン?

宮崎:セー“スル”マンだ!

中村:セー“ルス”マンじゃなくて?

宮崎:セー“スル”マンだ!

中村:セー“ルス”マンでしょ

宮崎:セー“ルス”マンだ!

中村:今、認めた! セー“ルス”マンですよね!?

宮崎:違う、今のは焦って間違えただけだ!

中村:ほぉ、そうなんですか、セー“ルス”マンさん。

宮崎:・・・、・・・、・・・セー“スル”マンだ!

中村:ちょっと心の中で確認してから言いましたよね?

宮崎:そ、そんな事はどうでもいいだろう! とにかく話を聞いてくれないか?

中村:どうせ勧誘とか販売でしょ?

宮崎:な、なぜ分かった!? 貴様、さては悪の手先の【リーディングマン】だな!

中村:何ですかリーディングマンって。僕そんな変な怪人じゃないですし、人ですよ

宮崎:そうか、疑ってすまなかった。・・・で、話を聞いてくれないか?

中村:・・・何ですか?

宮崎:いや、実は販売の話なんだけど

中村:知ってますよ

宮崎:実はだな、この街に怪人が現れる事が予言で分かったのだ。
   怪人怖いだろ? 襲われたら「きゃっ! 変態!」ってなるだろ!?
   だから怪人に襲われた時、自分の身を守る道具があったら素晴らしいよね! うん!
   そんな時この国語辞典が役に立つのさ! さぁ、この国語辞典、税込み2兆円! 買わないかい!?

中村:交渉下手くそ過ぎるだろ!! 最初の時点で「あ、こいつバカだな」って思ったわ!
   それにお前の言ってる怪人って犯罪者の事だよな! 国語辞典で自分の身は守れません!
   最終的に言いたい事は「そんな高い国語辞典買わねぇよ」、以上!

宮崎:えーと・・・時点と辞典はかけてます?

中村:散々怒鳴られて、聞きたい所そこ!? かけてませんから!

宮崎:怪人責めてくるんだよ?

中村:卑猥な意味だろソレ! とにかく絶対買いませんからね!

宮崎:ま、待ってくれ! 次の商品を出すから

中村:諦め早くないですか!?

宮崎:次の商品はこちら! 高級羽毛布団だ!

中村:高級羽毛布団・・・あきらかに詐欺じゃないですか

宮崎:持ってくるのが大変でな・・・

中村:うわ、その点に気付かなかった! 確かにかさばりますね!

宮崎:とりあえず、話だけ聞いてくれ少年

中村:分かりましたよセー“ルス”マンさん

宮崎:違う、セー“スル”マンだ!

中村:まだ言うかアンタ! いい加減認めたらどうなんですか!

宮崎:せ、正義の味方セー“スル”マンに向かってなんて事を言うんだ! 布団で窒息死させるぞ!

中村:「窒息死」って言ってる時点で正義の味方じゃないですよ! 悪ですよ悪!

宮崎:悪じゃない、セー“スル”マンだ!

中村:もう分かりましたから! セー“スル”マンですね!

宮崎:そう、職業セー“ルス”マンのセー“スル”マンだ

中村:セー“ルス”マンじゃないですか! 何だったんですか今までの争い!

宮崎:とりあえず布団の話を聞いてくれ!

中村:・・・じゃあ話聞いたら帰ってくれます?

宮崎:分かりました、帰ります。自分の星に帰ります

中村:もうセースルマンの情報はいいですよ!

宮崎:五反田のアパートに帰りますよ!

中村:いいですよ五反田のアパートって言わなくても! 早く布団の話をして帰ってくださいよ!

宮崎:・・・すまなかった。実はだな、この布団・・・・



(ドーン!)



中村:うわっ、何だ!?

宮崎:ま、まさか!



怪人:げっへっへ、この街を滅茶苦茶にしてやるー。

宮崎:くそ! 手遅れだったか!(怪人がいる方向へ走る)

中村:ど、どうしたんですか!?(追いかける)



中村:・・・・・

宮崎:こいつだ、さっき現れると言った怪人、「下丸出し男」は

中村:本当に犯罪者だった!

宮崎:違う、怪人だ!

中村:どっちにしても変態ですよ! ・・・で、どうするんですか?

宮崎:君はここにいるんだ。私はあいつを倒す!

中村:あ、セー“ルス”マン!

宮崎:だから違う! セー“ルス”マンだ!

中村:合ってるじゃないですか! だんだん自分の中でも混乱し始めてるでしょ!?



宮崎:来い、下丸出し男!

下丸出し男:グフフ、必殺「下半身フラッシュ!」

中村:うわ、最低な攻撃!

宮崎:きゃっ! 変態!

中村:いや、あなたが言ったんじゃないですか!

下丸出し男:ポ○チンアタック!

中村:最悪だ! もう見てられない!

宮崎:うう、お嫁に行けない・・・(ばたっ)

中村:あなた男でしょ! い、いやそんな事言ってる場合じゃない! 大丈夫ですか!?

宮崎:か、カバンに入っているじ、辞典を・・・

中村:辞典をどうするんですか?

宮崎:623ページを開いて・・・

中村:(623ページを開く)

宮崎:こ、この言葉を言ってくれ・・・

中村:えーと・・・
   <セールスマンとは、物品、サービスまたは情報といった財を営利に結びつける職業である・・・>



(辞典が光る)



中村:げっ、何だ!?



中村:(スーツ姿)え!? え?

宮崎:こ、これで君はセースルマン3号になった・・・

中村:2号は!? 2号はどうしたんですか!?

宮崎:そ、そんな事より早くあいつを・・・倒してくれ・・・

中村:チクショー、心にモヤモヤ感は残るけど・・・やけくそだ!

下丸出し男:ポ○チンアタック!

中村:うるせー!(全力で蹴る)

下丸出し男:○☆〒▼※!!

中村:このやろこのやろ!(辞典をぶつける)

下丸出し男:痛っ! いて!

中村:とどめじゃー!(布団で口を押さえる)

下丸出し男:んー! ヴー! ・・・・・(ばたっ)

中村:・・・あ、やりすぎたか? ・・・、いっか。
   おーいセースルマンさん! ・・・あれ?



(ピーポーピーポー・・・)



中村:あ、おまわりさん! 実はですね・・・・・・・・え?
   ・・・・・殺人罪で逮捕? いやいや、冗談は・・・手に持っている布団は何だ?
   これは・・・まぁ。・・・ちょっと、手錠をかけないで下さいよ!
   話を聞いて下さい! ねぇ! 辞典! 辞典買いませんか!?
   ふ、布団も付いて来ますよ! あああああ―――っ・・・・・










宮崎:騙す方も悪い。しかし、騙される方も悪いのさボウヤ・・・・・


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